夢担保
某所には夢を担保にお金を貰える夢の質屋がある。
彼は経済的に困っていた。そこで利用したのが夢担保だ。
彼は大金を得て、一時的にその場をしのぐことが出来たのだ。
さぁ実現すべく夢を追い求めようとした彼だが、
目標となるはずの夢が思い出せないのである。
そこで彼は、質に入れた夢を買い戻そうとして、夢担保に向かったのである。
結果的に彼は夢を諦めた。買い戻すには莫大なお金が必要であった。
故に彼の夢とは巨大で、そして諦めのつく、その程度のものだったのである。
個性
いわゆる彼女はマイペースで個性的な人物であった。
それはいい方向に捉えられ、彼女はいつも人気者だった。
少し時は流れて、それをトレンドとして取り上げる雑誌社が現れた。
真似する人が増え、量産された個性は、
彼女を無個性に仕立てあげたのである。
今流行っているのは勿論個性的な人物である。
彼女とは違うものである。
謙虚大会
ある所で謙虚さを競う大会が開かれた。
賞金は100万円で、みんなこぞって参加し、
謙虚さを必死にアピールしたのである。
そして優勝者が決まった。
もちろんそんな優勝者は
一番貪欲に謙虚さをアピールした人物である。
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